てんびん座
目的と達成するのに必要な沈黙
確信犯的態度
今週のてんびん座は、「我だけを求める男のつまらなさを知りつつ君にそれを望めり」(俵万智)という歌のごとし。あるいは、確信犯的に、目的に達しようとしていくこと。
こうした歌に盛られた感情というのは、もしかしたらごく日常的な女性心理だとも言えるし、少なくとも時代を超えて過去に何度も歌われきたものとも言えます。
でも、そういう歴史的に繰り返されてきたであろう意識の場所に、ひとりでに、普通の生活をしている中で作者は到達した。そして、それを何ら特別な技巧を加えることもせず、素直に言葉にして定着させた。
こういう、余計なことを一切しない、ということもまた歌人の技なのだと、最近思うようになってきた訳ですが、それはどこかで今週のてんびん座のあなたのテーマとも通底していくはず。
すなわち、確信犯であるという意識を持って、涼しい顔で最後までおのれの意図や目的をやりきってみせるのだという決意を新たにしていくこと。
黙って置いていく
新しい価値観が生まれてくる時というのは、いくら丁寧に言葉を紡ぐことを心がけても、かえってその乱暴さばかりかが目についてしまうことがあります。
何事かを言葉に託すごとに、その言葉に裏切られ、そして沈黙が生まれる。
結果的に、自分の中で新しく生まれてきた何かは黙って示される。というより、「黙って置かれる」のでしょう。
その置かれたものに、人が何かしら気付いてくれればいいし、気付いてくれなければそれはそれで仕方がない。そのまま黙っている。
こうして書いてみるとやはり、そこで何事かを熱心に説明し、説得するというのは、今のてんびん座のあなたからは最も遠い態度のように思います。
今週は、これまでとは少し違う形で、目的は願望を表明し、それを追ってみることを意識されてみて下さい。
今週のキーワード
表明を見守る