しし座
生き延びてそして
クリスマス後のポインセチア
今週のしし座は、「自殺せずポインセチアに水欠かさず」(矢口晃)という句のごとし。すなわち、この冬、何か誰かを生かすことで、自分が死なないことを選択し直していくような星回り。
晩秋に街中で真っ赤な葉っぱのポインセチアを見かけると、自然とクリスマス気分が高まってくるものです。
しかし一方で、クリスマス後にたくさんのポインセチアが廃棄されるであろうことを思うと、なんだか切なくなってきてしまいます。あるいは、誰かが水をやらなければポインセチアもやがては枯れてしまうでしょう。
誰かが……? 否、他でもなく自分が水をやらなければ、このポインセチアは確実に枯れるのだ。それが作者が思い描いた掲句の心境だったのではないか。
ただ、そうして誰かを自分の手で生かすということは、その誰かによって自分が生かされるということでもある。
自殺という言葉がちらつく状態だったからこそ、目の前で懸命に生きようとしているポインセチアの生命力に飛びついたのでしょう。
そう思うと、モノクロに覆われがちな冬景色の中で、浮き上がるようなポインセチアの赤は「生きよ!」という命そのものからの呼びかけのように思われてきます。
同様に今週のあなたもまた、そうした生かし生かされという「命の連帯」を切実に実感していくことができるはず。
関係性が脈動していく
うまくいけば、今週は誰か人の力を借りることで止まっていた時間が流れ始めたり、断絶していた関係が修復されたりといった事態が出てきそうです。
英語の「nexus」という言葉には、「連鎖」とか「結合」という意味があって、また「passage」には「推移」や「通過」といった意味がありますが、今週のあなたにはその2つの意味が交差しながら脈動していくようなところがあるのだとも言えるかもしれません。
その中で、新たに関係を結んでいくようなエネルギーが生まれてくるのと同時に過去のデータが消去されていったり、はたまたフォルダが整理されていく際に、これまで閲覧していなかったデータやファイルが不意に発見され、新たな感情が浮上してきたり。
いずれにせよ今は、対人関係こそがあなたを突き動かす心臓の役割を果たしていく時。できる限りの新陳代謝をはかるべく、関係性の変化をみずからに許可していくといいでしょう。
今週のキーワード
むすび(産霊)