しし座
なんでもないような事が
植木鉢と小さな祈り
今週のしし座は、気軽に植木鉢を交換していく近所のおばちゃんコミュニティーのごとし。すなわち、なんでもないようなやり取りに、魂を救われていくような星回り。
男性の多くは、小さなものを可愛がって育てるのが下手だけれど、その逆にお世話がめっぽう上手いというか、好きでやりたがるのが「おばちゃん」です。
彼女たちのオハコと言えば、昔ならぬか床や漬け物のおすそ分け、最近なら玄関先の鉢植えの交換や株分けと言ったところでしょうか。
誰かに話しかけるということは、やってみればなんということのないものですが、やってみるまではなかなかむずかしいもので、どうも孤独死が圧倒的に男性に多いのもそのあたりの障壁を崩せずじまいになるからではないかと。
つまりおばちゃん的な社交術こそが、医療が発達し、ますます簡単には「死ねない」時代を余儀なくされる今後にあって、心地よく生き抜いていくためには不可欠な技術になっていくのではないかと思うのです。
もっと気軽に話しかけて、植木鉢でも漬け物でも分け合えばいい。
そのとき植木鉢や漬け物は、人が人に対し心の底で抱いているそこはかとない不安や怯えを柔和に丸めこんでいくクッションでなり、思いやりであり、心地よく生きていきたいという願いの込められた祈りでもあるはず。
あるいは、近所のおばちゃんが何気なく植木鉢を育てたり、肥料や猫よけについて世間話をしてくれているからこそ、この世界は回っているのかもしれない。
今週のあなたもまた、それくらい気軽さで人と世間と関わっていきたいところです。
魂のキャッチボール
友情というのは、いわば魂のキャッチボールのようなものかもしれません。
だから、あまりこっちに気を遣ってゆるい球ばかり放ってくる相手と過ごしていると、次第に気持ちのハリがなくなってきます。かといって、全力投球に剛速球の応酬じゃあまりに楽しむ余裕が持ちづらい。
できるだけのんきに、ゆるやかな放物線を描いたボールを投げるよう心掛けつつも、さりとて途切れることなくボールは返す。
そうして手の中に残る感覚から、次第にふつふつ湧いてくる喜びを見出してゆくことで、心もまたゆっくりとほぐれていく。
今週はまずなんとなくでも相手にボールを放ってみるアクションを取れるかどうかが、運気の分水嶺となっていくでしょう。
今週のキーワード
近所のおばちゃんになってみる