ふたご座
神聖さを取り戻す
贈与の再発見
今週のふたご座は、「霜柱掌に日りんが小さくなる」(飯田蛇笏)という句のごとし。あるいは、逆境にあっても、自分の力の充実を維持できるかを試されていくような星回り。
大地が凍り始める季節になると、土のあるところなどは霜柱が立つ。
ざくざくと踏みしめたあと、欠片の一つを拾いあげ手のひらに乗せて朝日の中にかざすと、大空にあるお日様がスーッと自分の手に納まっていくような、不思議な感じがしてくるものだ。
また、丸い太陽のことを「日輪(にちりん)」とも言いますが、この表現には単なる物質的呼称を超えた「聖なるもの」への感覚が滲んでいる。句の作者にも、そうした「聖別(自然の事物が神々ないし精霊を宿すものとして日常的な用途から区別されること)」への感覚があったのに違いない。
そういう意味ではこの句は、あらゆる事物に秘められたクリエイティブな贈与の再発見を詠んだものと言える。
今週のあなたもまた、身近な日常の中に自分を輝かしてくれる何かを見つけ、気力を充実させていくことを心がけてほしい。
太陽のリズム、月のサイクル
古来から人は、太陽が昇り沈んでいくリズムで活動し、また月の満ち欠けに生命の神秘を感じて生き死にしてきました。
太陽の運行に基いて一定の時間に眠り一定の時間に自然に目が覚める「サーカディアンリズム」や、感情の浮き沈みなどとも関係してくる月のサイクルへの同調がいったん大きく崩れてしまえば、生命としての本能や天との結びつきも壊れていきます。
逆に、かつての人々は何をやってもうまくいかない「呪い状態」から復活する際には、必ず日月いずれかのリズムにのって自分たち本来の姿を見出してきたのです。
人生に神聖さの感覚を取り戻しましょう。それが今週一番大切なことです。
今週のキーワード
日輪・月輪