ふたご座
現代社会における冒険の始め方
離脱と不易流行
今週のふたご座のテーマは、「離脱を楽しむ」。それはある意味、時代の波に乗っていくとか、世間で「ウケ」る方へと活動の方向性を切っていくのとは正反対のベクトルへと舵を切っていくことでもあります。
ふたご座というのはどこかしら冒険家気質のようなものを持っていて、新しい試みやチャレンジに乗っかっていくのが大好きな人たちなのですが、考えてみるとこの現代において既にあらゆる冒険はやり尽くされ、過去の人類が思いついたことは大体試みられています。
だから、同じようなことを自分がやったとしても新鮮味がないどころか、すべて二番煎じになってしまうんですね。
じゃあ、そこでどうするか、と考えるとき、今週あたりふっと出てきているのが「離脱」ということ。
これは例えば松尾芭蕉が自分の俳句の真髄は「不易流行」にあるということを言っているんですが、つまり同時代に生きていながら、その外へ出て行って、この世を眺めているんだ、ということなんです。
結果的に、思いっきり時代遅れなことを同時代に持ち込んでみたりということも大いに出てくる。それでええじゃないか、というムードです。
時代錯誤な目を持つ
ただ勘違いさせてしまったら申し訳ないのですが、これは「同時代を無視しろ」ということではないんです。
むしろ、同時代や周囲の人間関係で起きている出来事を深く知っていき、それついて自分なりに描写・記述していく際に、「時代錯誤な目」を持とうよ、ということなんです。これは「目の冒険」と言ってしまってもいいかも知れません。
同時代の外へ行くと、それはもう芭蕉だったら人間中心主義の外まで出ていって、月になり代わってこの世を見ていたりしますからね。
そういうところで、面白さを発見していく。
そんな時期になってきているのではないかと思います。
今週のキーワード
離脱を楽しむ、「不易流行」、時代錯誤な目を持つこと(目の冒険)、人間中心主義の外へ