ふたご座
タイムマシンに乗って
笑うしかないじゃろうが
今週のふたご座は、「廃品回収業者」のごとし。街にはたくさんのモノが集まり、そこに雑多な人間の群れが回遊魚のように日々行き交う。その中で、ズゴゴゴゴゴとすごい音を立てて海水を飲み込む鳴門の渦潮のように片っ端から廃品を回収していくような、そんな星回り。
ふたご座の人と言うのは、インプット期間とアウトプット期間が入れ替わり交互に来るようなところがあるのですが、今週はインプット期間に当たると言えます。ただしそれは、全身に生き渡った血液が、静脈を通じて心臓へと戻ってくるように、自分が過去に撒いてきた原因に基づく結果・結末をきちんと回収していくような感覚に近い。
回収品が脳内に浮かんできたテレビや映画や本の一シーンであれ、家に転がりこんできた友人であれ、ありがとうございますの一言と、とびっきりの営業スマイルでスピード対応していくこと。
「あっ、忘れてた」
回収品を受け取っていく行為は、過去をのぞき込むこととイコール。ですが反対に、人間は未来に思いを馳せる生き物でもあります。
明日は何をしよう?今度のクリスマスは?富士山が噴火したらどうする?実際のところ、人間は過去のことよりも未来についてあれこれ考える時間の方が長いことが科学的に証明されていますが、そういう意味ではふたご座のインプット期間には、途絶えてしまいがちな未来と過去の連続性をつないでいくという重要な役割があることが分かります。
定期的に過去にタイムマシンでパトロールしていくことで、忘れていた大事な記憶をきっちり回収していく。帰るべき日付の目盛りを探りつつ。
今週のキーワード
インプット期間、タイムパトロール、鳴門の渦潮、未来より過去へと向かう、荒井由美「あの日に帰りたい」