ふたご座
自分自身を迎え入れる
存在としての新陳代謝
今週のふたご座は、ウイルスの振る舞いのごとし。あるいは、いつかは必ず直面しなければならないであろう事態におのずから向かっていくような星回り。
今の状況下でウイルスというと、目に見えないテロリストのごとき恐ろしいイメージを抱きがちですが、ウイルスは人体を一方的に攻撃している訳ではありません。
まずウイルス表面のたんぱく質が、人体の細胞側にある血圧の調整に関わるたんぱく質と強力に結合します。これは一見すると偶然のようにも思えますが、そもそも宿主とウイルスのあいだには惹かれあう友人ないし恋人関係があったのだとも解釈できます。
さらに、人体側の細胞膜にある宿主のたんぱく質分解酵素の方からウイルスたんぱく質に近づいていって、これを特別な位置で切断すると、その断面がするすると伸びて、ウイルスの内部の遺伝物質を人体の細胞内に注入するに至るのだそう。つまりウイルス感染というのは、宿主側がきわめて積極的にウイルスを招き入れた結果、起きている。人間に置き換えれば、ほとんど自業自得と言われてしまってもおかしくないんです。
これはどういうことなのかというと、どうもウイルスの起源とも関係していて、ウイルスというのは生命発生の原初からいた存在ではなくて、もともと高等生物の遺伝子の一部として外部に飛び出したものだったのだと言われています。つまり、ウイルスは長らく家出していたけれど、ついに帰ってきた私たちの一部なのだということになります。
同様に、9月2日にふたご座から数えて「引き受ける責任」を意味する10番目のうお座で満月を迎えていく今週のあなたもまた、ほとんど忘れていた自分の思いや感情、業や縁などを改めて引き受けていくことがテーマとなっていくでしょう。
改めて一輪の花を飾る
人が自分自身について知ることができるのは、何かに夢中になって楽しんでいるときか、他のことが考えられないくらい深く思い悩んでいるときだけ。そしてそんな本気の悩みと喜びを通してのみ、自分が心から何を欲し何を避けていかねばならないかを教わっていく。
確か『ゲゲゲの女房』で、新婚当時の水木しげるがそんな言葉を紙に書いて自宅の壁に貼っていましたが、今のあなたなら自分の部屋の壁にどんな言葉を貼りつけるでしょうか?
この質問への答えは、先の言葉そのままに、まさに今のあなたが心から欲しているものと、避けねばならないと思っているものが何なのかを表しているはずです。
たとえ一輪挿しでも部屋に花を飾ると、自然と散らかっていた部屋が片付いていくように、部屋にどんな言葉を掲げるかで、暮らしの方向性もまたその言葉が指し示す方へと定まっていくもの。
今週のふたご座もまた、自分の心の中央に今心から必要だと感じられる言葉をしっかりと取り入れ直していきたいところです。
今週のキーワード
座右の銘