ふたご座
唯一無二の私なるもの
これが私だ
今週のふたご座は、「春寒の無礼を別の人が詫びる」(中山奈々)という句のごとし。あるいは、自分をロゴマークのようにかたどっては、それをそっと刻印していくような星回り。
俳句は主語が省かれることが多く、それゆえ作中の主体が必ずしも作者とは限らなかったりするのですが、掲句の場合はもう疑いようもなく作者でしょう。
「春なのに寒いなんて聞いてないし、それって無礼でしょう? それを私が詫びてんの!」なんて、そんな肉声が思わず聞こえてきそうで、ああもうこういう人なんだろうなということが嫌でも伝わってくる。
こうした句は、ただ人として率直であれば作れるというものでは決してありません。話すように語り、語るように書いている。
それは大人びた作法を覚えた子供ような自分になって初めてできるような芸当であって、「もうどうしようもなく私ってこういう人間なんだよな」という自覚を否定も肯定もなくニュートラルに持ててようやく可能になってくるのではないかと思います。
そして、9日(火)にふたご座で月が火星と重なっていく今週は、無意識的な感情の動きと断固とした自己主張とが自然と繋がっていきやすく、「どうしようもなくこうでしかない私」が明確な形を伴なって表されていくはず。
ひとつ自分のロゴマークを作っていくくらいのつもりで、自分を立てていきたいところです。
わが身の底力を知れ
誰かにそばにいて、支えて欲しい、活力を注いでほしいと願うのは、人間にとってごく当たり前の要求のように思えます。できれば、この世の果てまで。
けれど、もしかしたらあなたの体には、さながらラクダのこぶのように、もともと自給自足するためのエネルギーや自信の源が蓄えられているかもしれません。
それは誰かに支えてもらうことを前提として体を使っている内はほとんど使われることのなかった力の源泉です。
今週はそんな泉から潤いを汲むようになるにつれ、これまでとは異なる力強さをわが身の中に見出していくはず。
今週のキーワード
ロゴマーク作り