やぎ座
本能に忠実に
ハードボイルド版「猫の恋」
今週のやぎ座は、「恋猫の酒樽を飛び跳ねてゆく」(高橋とも子)という句のごとし。あるいは、本能のまま必死になって思いを遂げようとしていくような星回り。
「恋猫(猫の恋)」といえば、猫の発情期を表す春の季語。ですが必要以上にかわいらしい句ばかりが散見される中、掲句のようなどこか荒々しくハードボイルドな「猫の恋」は新鮮に映る。
みんな、猫を擬人化しようとしすぎなのだ。
自分たちの恋を猫に重ねて、どこか悦に浸ってしまうのも人の情だが、それを猫の側が、「人間の恋なんか知ったこっちゃないよ」とどこか置き去りにするかのように、必死に爪を立てて「飛び跳ね」ていく。
そして今のあなたに必要なのも、まさにこの句に登場する恋猫のような、ただおのれの本能に忠実に生きようとする愚直な生命力なのだと言えます。
エネルギーの境目
何かを「恋する猫」には、自分のつがいとなる相手を見つけていこうという衝動だけでなく、宇宙を流れるエネルギーが変化する潮目をキャッチしやすくなるという副作用も備わっています。そしてそれは、チーズを夢中でかじっているネズミのように映るはず。
今のあなたにとっても、後者は絶好の獲物に映っているのではないですか。それは人であったり、チャンスであったり、形はさまざまですが、いずれにせよあなたにはそれだけ浮き上がって、自分を待っているかのように見えるはず。
場合によっては、何の変哲もない場所、特に意識してこなかったような相手が、急に魅力的に見えてくることもあるかもしれません。
エネルギーというのは常に移り変わっていくものなので、同じ場所や相手でも、日が違えばもう「ネズミ」ではなくなってしまう、なんてことも頻繁にあるのです。眼をまんまるにして、どうかタイミングを逃さないで。
今週のやぎ座へのキーワード
猫はエネルギー体