やぎ座
嵐のような内省を
静謐なまなざし
2018年、最初の週のやぎ座のテーマは、内なる悪への凝視。あるいは、「横になり、目を閉じる。すると突然、ひとつの深淵が口を開く。それはさながら一個の井戸である」(エミール・シオラン『悪しき造物主』)ような星回り。
心の中に潜む、憎悪や残酷さ。そういうものは実に深い根をもって私たちの中に巣食っています。
もしあなたがいま何かしらの苦しみを抱えていて、自らを救済したいと思っているのなら、無知への回帰を果たすことによって、自己の限界に立ち戻らなければなりません。
「知ったような口を聞くな」と自分を厳しくたしなめた上で初めて、空から暗雲や濃い霧は消え失せるのです。
いまは先を急ぐのではなく、すこし自分を落ち着かせて、内側でうごめく古い感情について見つめ直していくといいでしょう。
深淵から使命
もしあなたがここしばらくの間、心のおしゃべりにまみれることで時間を浪費してきたならば、仕事や人生がつまらなくなって心が乾いていないか、今週は改めて確認していくことになっていくはず。
そうした時間を過ごすうちに、これまで停止していた関係や忘れかけていた物事が突然動き出して、みるみる間に進展していくこともあるかもしれません。
シングルなら、そこで自分の中の最高の満足を追求してみること。今のあなたには心を解放させ、本心から望む成熟を迎えるよう、自分自身を見守ってあげることが大切なのです。
シオランは冒頭の一節の後にこう続けています。
「その井戸は水を求めても目も眩むような速さで大地に穴をうがっていく。……そのなかに引きずり込まれて、私は深淵に生をうけた者のひとりとなり、こうして、はからずもおのが仕事を、いや使命さえ見出すのだ」
今週のキーワード
嵐の後には澄み切った青空が広がる