やぎ座
いたずらをかませ!
蛙のひと鳴き
今週のやぎ座は、「朝風や蛙鳴出す雨くもり」(千百)という句のごとし。あるいは、たとえマイノリティの引き損があったとしても、率先して声をあげていくような星回り。
「雨くもり」というのは、雨を促す曇り空のことでしょう。そして、まだ静かな朝に吹く風にほんのりと湿り気を含んでいるのを、おそらく「蛙」はこれは来るぞと察知した。
さらに言えば、これは雨蛙が集団でゲコゲコ合唱しているのではなく、そうしてひとり変化に気付いた蛙が、率先して単身鳴いているのではないか。
ただ「蛙」ですから、「鶴の一声」というほどかしこまった正装の構えではなくて、陸の世界にも水の中の気分を味わせてやろうかといった、ある種のマジカルないたずらのようなニュアンスが漂っているようにも感じられます。
23日(火)に同じ土のサインであるおうし座で太陽が「アウトサイダー」の星である天王星と重なっていく今週は、やぎ座の人たちにとっても「誰もやらないのなら、自分がやってやろう」という率先した姿勢が強まっていくタイミングであり、それを後押ししてくれるような流れも出てくるはず。
ナイルとともに栄えた古代エジプトにおいて「創造」と「進化」の化身でもあった蛙にならって、ぜひあなたもこのタイミングでひと鳴きかましていきましょう。
『自信』
「そう在れるのは、 そう在りたいではなく、 そう在ると思う者。 願望はどこまでも願望でしかなく、 魂の自覚とは別の回路。」 (橋龍吾,『銀河飛行』)
鳴いたのが先か、曇り空から雨が降ってきたのが先か。それは結局どちらでもいいのであって、そこの因果関係にこだわっている限り、「魂の自覚とは別の回路」を使っているに過ぎないのかもしれません。
自分は何者で在るのか。 今週は自分には何ができるかではなく、ぜひこの1点においてのみ、おのれというものを問うていきたいところです。
今週のキーワード
魂の自覚