おひつじ座
魂で呼応しあうとき
火種と蝶
今週のおひつじ座は、「美しきものに火種と蝶の息」(宇佐美魚目)という句のごとし。あるいは、自分と似た魂を引き寄せ、呼応していくかのような星回り。
風にあおられ飛んできた蝶が、何かにすがって息を整えている。その息遣いにあわせて、羽根がゆっくり開閉する。一方、かたわらの火種もその命脈を絶やさぬように密かに息をしている。こうして息をひそめる火種と蝶は、この世界の片隅で突然に出会う。
きっとこの蝶は飛べるだけ飛んで、天寿を全うするだろう。そして火種も、我が身のすべてを燃やし尽くすだろう。そして、彼らの命運が尽きるとき、お互いのことをなんとなしに思い出すに違いない。
この世界で自分と呼応する魂を見出すことができたものは、先ほど言ったとおり“幸い”です。別に、カップルになったり親しげに結ばれることなどなくても、ああ、あれは私だ、と思えるかどうかということが大切なのだと思います。
今週のあなたは、そんな呼応の感覚にどこかで触っていくことになるかもしれません。
妄想と想像のちがい
星の一生と人間の一生をつなげて語ったり、ネズミとゾウの幸せを比較したり、男と女が分かり合えるにはとかそういう話をしていると、「まあ、ずいぶんロマンティストなんですね」などと言われたりします。
はっきり言って、これは心外です。
ロマンティストという言葉は、明らかに存在しない幻想の実在をあえて信じて疑わないある種の「せん妄状態」を指して言うべきなのです。
正しく想像力を膨らませていけば誰でも分かるような「存在のグレーゾーン」までそれと一緒くたにしてしまうのは、イマジネーションとファンタジーの混同と言うほかないでしょう。
今週はおひつじ座特有の予知能力を、妄想ではなく想像の方へと使うよう心掛けてみてください。
今週のおひつじ座へのキーワード
ロマンティストの向こう側