おひつじ座
グリコのおまけ
箱を開く
今週のおひつじ座は、「野遊びやグリコのおまけのようなひと」(小枝恵美子)という句のごとし。あるいは、自分のことを楽しみにしてくれる人がいて、それを実感していくことで、より一層パワーが解放されていくような星回り。
「野遊び」は春の季語で、現代語ではピクニックといったところ。ここのところ良い流れが来ているおひつじ座らしく、なんとなく機嫌のよくなる光景が連想させられる言葉だが、そこに組み合わされた「グリコのおまけのようなひと」とは一体どんな人のことだろうか?
たいていの子どもにとって、グリコの本体より「おまけ」の方が大事だったことは確かですが、実際に入っていたものの品質や価値は、いま考えてみればそれほどのものではなかったように思う。
ただ、そんなことはどうでもよくて、箱をあけるまでのワクワク感だとか、日常では手に入れることのできないものが出てくるという純粋な発見の喜びに、子どもたちは身悶えしていた。それを踏まえると、やはり「グリコのおまけのようなひと」とは、なんとなく周囲を上機嫌にさせられる人ということなのではないかと思えてくる。
今週のあなたもまた、そうした楽しみの連鎖の中で、いかに上機嫌でいられるかということがテーマとなってくるでしょう。
半身を得る
スペインの思想家オルテガは、環境は人間の半身なのだとしている。いわく、
「私とは、私と私の環境である。したがって私がもし私の環境を救わなければ、私自身は救われないことになる」『ドンキホーテをめぐる省察』
環境を意味する英語「circumistance」は、もともと「周りに立つ」という動詞の名詞形ですが、環境というのは寡黙に、しかし思い出さレルことを熱望しながら、私たちの周りにつねに立っている存在なのです。
オルテガはさらにこう続けます。
「人間は、自分を取り囲む環境について十分な認識を得たとき、その能力の最大限を発揮する」
この言葉はまさに今週のおひつじ座の人のためにあると言っても過言ではないでしょう。
今週のキーワード
上機嫌でいること