おひつじ座
ひとつの世界の破壊
今週のおひつじ座:フラーの包括的思考
今週のおひつじ座は、『宇宙船地球号操縦マニュアル』を書いたバックミンスター・フラーのごとし。あるいは、大海原へと漕ぎ出していく孤島の住人のような星回り。
発明家であり思想家のフラーは、1963年に発表された著書の中で次のような主張を述べていました。
「(私たちの失敗の)最も重要な要因のひとつは、専門分化が包括的な思考を妨げることに気づきもせず、この社会が、専門化こそ成功の鍵だと考えていることだろう。(中略)大学はすべて、ますます細かく専門分化するように組織化されてきた。(中略)(しかしながら)すべてを理解し、すべてを統合しようとする欲求。人の生の輝きとして、それ以上のものがあるだろうか?」
こうした問いかけは、少なくとも今週のおひつじ座のあなたにとって、重要な指針となってくるはず。
特定のジャンルやポジションに特化した専門バカたる「孤島の住人」は、海という圧倒的な自然のさなかで生存を勝ち得ていると言えます。
ですが、より広い世界における自分が占める立ち位置を正確には知りません。
それを知るためには、島から出て海を航行することを学び、他の孤島の住人らと交流していく中で、そして自分たちが同じ大きな海を共有している兄弟姉妹であることを自覚していかなければなりません。
今週はそうした船出や漕ぎ出しの契機をつかんでいきましょう。
「卵は世界だ」
卵の殻が割れないと、鳥は飛べません。同様に、結びつきたいという気持ちが弾けなければ、誰かとも本当の意味で結びつくことはありません。
今週のあなたはいつも以上に人に寛容になれるか、ならざるを得ない状況と遭遇していくでしょう。
ただそこで、自分が「誰とでもフレンドリーに接することができるけれど、実は誰とも結びついていない」可能性について自問していくことになるかも知れません。
幼い頃、両親との関係はどうだったでしょうか? たまに思い出してしまう記憶の前後は? そこにいまこそ割っていくべき卵の殻があるはずです。
今週のキーワード
『デミアン』