おひつじ座
言葉を愛でる
発語の成熟
今週のおひつじ座は、「言霊」ということについて真剣に考えてみるといいでしょう。
普段自分が口に出して言っている言葉だけでなく、PCやタブレットを開いたときになんとなく打ち込んで検索している言葉、LINEで最近よく使っているスタンプなど。
それらを改めて見直した上で、自らの存在価値をその上に置いていきたいと心から思えるような言葉を定めて、自覚的に口に出し、打ち、書いてみる。
それをここでは仮に「発語の成熟」と呼びたいと思います。
そうしたきちんと成熟した発語は、繰り返される度に人生という現実にしっかりと根を張っていき、やがて立派な大樹となってあなたを守ってくれます。
できるだけ、等身大の自分に馴染む言葉を見つけてみてください。
言葉とは「それ自身独立の存在」
奈良時代の語彙を収集した『時代別国語大辞典上代編』(三省堂)では「言霊」について、次のように解説しています。
ことばに宿る霊。ことばに出して言ったことは、それ自身独立の存在となり、現実を左右すると考えられた。名に対する禁忌の心持とも共通する信仰・感覚である。
神託や呪詞にこの霊力がひそむと考えられたのであろう。ことわざや歌もまた言霊のひそむところであり、それゆえに唱えられ、歌われたものと考えられる。
「それ自身独立の存在」となった言葉は、あなたから独り歩きして、世界を経巡り、そこで出会った様々な人間や出来事と結託し、想像を超えた現実となってやがてあなたのもとへ戻ってきます。
帰ってきた現実は災厄となるか財宝となるか。
先の「発語の成熟」とは、そんな旅する可愛い子供に腹持ちするきび団子を持たせてあげることに他ならないのです。
言葉を愛でることで、現実を育てていきましょう。
今週のキーワード
「言霊」、言葉遣いを振り返り大事にしたい言葉を見極める、言葉を愛で現実を育てる