おひつじ座
何かに殉ずるという生き方
ゾルゲの場合
今週のおひつじ座は、挑戦的な態度と、揺るぎなき信念を自己の内に見出していくような星回り。
あなたは今、自分ではコントロールできないような大きな力につき動かされたり、変えることのできない運命に対して折り合いをつけつつ、受け入れていかなければならないタイミングにあるのだと言えます。
第二次世界大戦中前より、日本で同盟国ドイツの記者に扮していたソ連のスパイ・ゾルゲは、その真の素顔が発覚するまで実に多く人間からの信頼を勝ち得ていただだけに、事件の衝撃は日本中を震撼させるほどだったそうです。
日本でのスパイ活動は約9年間にも及び、その間、彼の心中はどれほどのの重圧に耐えていたのか、想像すら難しいほどでしょう。
身近な誰かに隠し事をされていたのだと知るのは辛いことですが、隠し事をする方はそれよりもっとしんどいものなのかもしれませんね。
自分はどんな信念のためなら尽くすことができるのか、そのような信念などどこかにあるものか、この機に考えてみるといいかも知れません。
良心の疼きに反すべし
「彼がいまやっていることは、すべて立派で、道義的なことだ。——しかし彼はそのことに、良心の疼きを覚えている。なぜならば、並外れたことを行うのが、彼の使命だからだ。」(F・ニーチェ、『喜ばしき知恵』)
偉大な業績を残した人物というのは、生きているうちに賞賛者をほとんど得ることがありません。
それと同様に、良心の疼きに反し続けるというのも、並外れた魂の持ち主に共通して垣間見える特徴と言えるかもしれません。
もちろん皆が皆、そうした魂の在り方を持ち続ける必要もないでしょうし、それだけの能力に恵まれている訳ではありません。
ですが根本的なところでは、その時代の社会が設定している良し悪しの基準など、取るに足らないちっぽけなものだということです。
やりたいことがあるならば、その重みを受け取りながら、正しいかどうかなど気にせず、実現に向けて邁進すべし。
今週のキーワード
魂の偉大さの前では善悪など無意味