おひつじ座
一番面白いのは自分の人生
人生はすべからく喜劇
今週のおひつじ座の星回りは、ユーモアの陰に鋭い風刺を潜ませた喜劇のよう。大きすぎる幸せや過剰な期待に取りつかれていることに気付いたとき、ようやく自分の弱さを理解し始め、余裕を持つことができ、人は少しだけ強くなれます。
その最中にあるような今週のあなたにとって、必要な認識は「人生はすべからく喜劇」であるということ。
誰しもが滑稽な人生を送っているのに、その面白さに気付かないまま、他人の人生ばかりを面白がってしまいがちですが、やはり何と言っても一番面白いのは、自分の人生に他なりません。
自らの強さと弱さを痛感する中で、自分という存在の味わい深い価値を見出していきましょう。くれぐれも、深刻にならないよう注意を。
『独裁者』の最後の演説
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇である」
という言葉を残した20世紀の喜劇王チャーリー・チャップリンは、1940年に『独裁者』という作品を発表しました。
彼はそこで、ヒトラーを思わせる独裁者と容姿が似ていたために、ひょんなことから独裁者と間違われてしまったユダヤ人の床屋チャーリーを演じています。そして、自ら台本を変えまで、ラストに5分にわたるチャーリーの演説シーンを入れました。
史上最も感動的なスピーチの一つと言われているのですが、その中で特に今週の牡羊座のテーマに関連してきそうな箇所を抜粋しておきます。
兵士たちよ。獣たちに身を捧げてはいけない。君たちを見下し、奴隷にし、人生を操る者たちは、君たちが何をし、何を考え、何を感じるかまで指図し、そして、君たちを調教し、食べ物を制限し、家畜として扱い、単なる駒として使おうとする連中のことだ。 そんな自然に反する者たち、機械の心を持った機械人間たちに、身を託してはいけない。君たちは機械ではない。君たちは家畜ではない。君たちは人間だ。君たちは心に人類愛を持った人間だ。憎んではいけない。愛されない者だけが憎しみを抱くのだ。愛されず、自然に反する人間たちが。 兵士よ。奴隷制擁護のためために闘うな。自由のために闘おう。
今週のキーワード
ユーモアの必要、人生は悲劇ではなく喜劇であるということ、「獣たちに身を捧げてはいけない」、『独裁者』チャールズ・チャップリン監督