みずがめ座
春めく時のなかで
野の神はいつ訪れるか
今週のみずがめ座は、「地球儀のいささか自転春の地震」(原子公平)という句のごとし。あるいは、ふいに自分のどこか何かが変わっていく予感を受けとっていくような星回り。
不意に、ぐらっと来た。すこし離れたところにある地球儀を見ると、「いささか」回っていた。言ってしまえば、それだけのことなのでしょう。しかし、たったそれだけのことの中に何かがある。そう思わせるのに成功しているのが掲句の芸。
しかしここで疑問なのは、地震そのものはどの季節にもやってくるのに、なぜ「春の地震」なのか、ということ。ちなみに「地震」は古語では「なゐ」と言い、日本書紀にも「地震神(なゐのかみ)」として登場したりしている。「野の神」といったところか。
掲句でも「なゐ」と読ませているところを見ると、どうもこの句の主題が地震そのものにではなく、本格的な「春」の到来にあることが分かってくる。つまり、不意にやってくる地震のように、予知できない感じでやってくるのが夏でも秋でも冬でもなく「春」だということ。
一応「春めく」という言葉はあるが、それは捉まえることのできない「野の神」と似ていて、あっと地球儀の回転に気付いたときには、すでに春は盛りを迎えている。
今週のあなたもまた、何かしら変化の兆しはあったとしても、それは気付かぬうちに、いつの間に、あなたとの元に訪れていることでしょう。
百匹目の猿になる
人間の想像力や思考パターンに限界があるように、運命の流れというのは厳密にはそうそう変えることはできません。途中で何かが変わったとしても、あくまで環境要因が定めるある程度の幅の内だけ。
ただし、水面から飛び跳ねる魚のように、別の流れへと移ることのできる例は稀に存在する。それは環境そのものを大きく転換させる時代の変化に早々に気がつき、それにリアクションが取れたケースであり、これは少し誇張された形で「百匹目の猿現象」として知られているものです。
今週は、虫の知らせや第六感が特に冴えてきそうなタイミング。ビッグウェーブの予兆を敏感に察知して、ひとり行動を開始していきましょう。
今週のキーワード
春の地震
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