みずがめ座
地保をかためる
刷新と保守のはざまで
今週のみずがめ座は、一歩進んで二歩下がる。あるいは、勇気ある撤回や後戻りも選択肢に入れつつ、物事を長期的に見ていくような星回り。
先週後半から逆行を始めたおうし座の天王星は、これからしばらくの間同じくやぎ座で逆行中の土星と吉角をといっていき、今週はその幕開けにあたります。
天王星は既存の古いシステムや硬直した体制をより望ましいものへ書き換えていく「刷新」の惑星であり、土星は逆にそもそものシステムや体制を確立していく「保守」の惑星。
そして、どちらの惑星もみずがめ座とは非常に密接な関係にあります。
惑星が逆行すると、いつもの通常運転とはすこし違う形でその意味が発揮されていきますが、この場合、ここしばらく良いと思って進めていた自分の動きに「待った」がかかり、自分が正解だと思っていたものに違和感を覚えたり、間違いだと思っていたものの中にヒントを求めたりするような心理が働きやすくなってきます。
こうした状況で気を付けたいのが、「せっかく手間や時間をかけてきたのに、もったいないから」「今さら後戻りできない」という理由で、自分の手で始めた何かの継続や続行を決断してしまうこと。
いまは焦って先を急ぐことよりも、じっくり腰を据えて「本当にこれで正しいのか」と、事態の真偽をあらためて精査していくことに心血を注いで。
アインシュタインとオコーネル枢機卿
アインシュタインが相対性理論を世に初めて問うた時、ボストンのオコーネル枢機卿はすべての善良なるカトリック教徒に向かい、「(この理論は)神とその創造に関して懐疑心を生み出す曖昧な考察」であり、「無神論の亡霊にすぎない」と警告を発したのに対して、アインシュタインは後に『私の世界観』というエッセイで次のように書きました。
「われわれの経験しうるもっとも美しいものは神秘的なものである。それは真の芸術、真の科学の揺籃となる基本的感情である。そのことを知らない人、不思議な思いや驚異の念にとらわれないような人は、いわば死んだも同然であり、その眼はものを見る力を失っている、と言わねばならない。」
さて、オコーネル枢機卿とアインシュタインのどちらがより敬虔で、正しく、どちらが不誠実で、間違っていたのでしょうか。あるいは、もし宗教と科学のどちらかが欠けていれば、両者はここまで深く探求されたでしょうか。
今週は、自分と一見まったく異なる立場に立ちつつも、同じ一つのことを追求している好敵手を見出していくことも大切になってきます。
その追求の中で、あなたは改めて自分のやっていることへの確信を深めていけるはず。
今週のキーワード
双子としての科学と宗教