iOS 11の目玉機能として導入されたARKitですが、正直なところ、これまでイマイチなアプリが多かったと思いませんか?
単にカメラに写った風景にオブジェクトを重ね合わせるだけで、なんというか「ARらしい体験」に乏しかったんですよね。
ところが、今回のWWDC 2018で発表されたARKit 2では、拡張現実が次のステージに進むことを予感させるような、わくわく感あふれるデモが披露されました♩
リアルとの境界がわからなくなるレゴのデモがすごい!
今回の発表の中で、個人的にもっとも興味を惹かれたのが、ARKit 2による機能のデモ。
こちらのレゴを使ったものなんですが、机の上にはレゴで作られた街の区画がひとつだけ置かれています。
ところが、そこにiPadをかざして、いろいろなパーツを足していくと、AR空間の中でレゴの街が広がっていきます。
ミニフィグ(人形)も画面内で動いていて、まるでレゴの短編動画でも観ているような気分になりますが、背景にオーディエンスがいることからもARであることは間違いありません。
また、AR空間の共有もできるため、なんだか画面内のARがまるですべてホンモノのように思えてきてしまいます。
iPhoneやiPadをかざすというアクションが必要なのはこれまでと変わりませんが、画面内に展開されるAR空間に関しては、これまでと一線を画す次のステージに進むのではないでしょうか。
AR空間を共有してふたりでARゲームを遊べる♩
ARKit 2における目玉機能が、AR空間を共有できるというもの。
たとえば机の上に仮想オブジェクトを配置するといった拡張現実を、机の両側にいるふたりで共有する。
互いの陣地にあるオブジェクトを、パチンコで倒すといったARゲームが可能になります。
ここまで来ると、単に背景を重ね合わせただけという従来のARとはまったくの別物。
共有という行為によって、AR空間がよりリアリティのあるものになっていくようです。
ARKit 2という新しいフレームワークを利用して、どんどんとおもしろいアプリやゲームが登場することが期待されますね♩
iOS 12ではARメジャーも標準機能に
また、iOS 12ではARメジャーが標準機能として搭載されます。
実用性のあるARアプリとして、すでにいくつものサードパーティ製アプリが出ているほどの人気ジャンルですが、iPhoneに標準化されることで誰もが使いやすいものになります。
ポイントを指定しての測定だけでなく、平面の自動検出にも対応。
測定精度がどのくらいになるかも気になりますが、これもなかなか楽しみな機能ですよね♩
ARKit 2はiOS 12の新しい機能であると同時に、それを利用して開発者が開発を行うフレームワークでもあります。
どんな対応アプリが登場するのか、今からとっても楽しみですね!
Apple Events - WWDC Keynote, June 2018 / Apple
https://www.apple.com/apple-events/june-2018/