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7月1週目の運勢をチェックして◎
今週のおひつじ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
すべてが途上にあるならば
今週のおひつじ座は、「男でもあり女でもあるというような姿」をどんどん許容していこうとするような星回り。
必然としての「両性具有的な段階」のごとし。
性の多様性にしろ、生の多様性にしろ、一方的に強者風の人を袋叩きにするのでもなく、あれかこれかの二者択一に留まるのでもない仕方で、どうしたら議論の水準そのものを深められるかということが、いま改めて重要になって来ているように思います。
今週のあなたもまた、「男性的なものと女性的なものが統一されてはじめて人間社会や個人は完全になっていく」という思想を自身の立場や状況に当てはめてみるといいでしょう。
今週のおうし座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
少しずつ、なんとなく、繋げていくために
今週のおうし座は、非効率な過剰さを身体を通して取り入れていこうとするような星回り。
『水練や馬乗り入るる師範役』(鈴木芋村)という句のごとし。
当時の水練は単なるスポーツでもレクリエーションでもなく、徴兵制と強く結びついた義務教育の一環であり、軍事訓練の延長線上にありました。そのため「師範役」もただの水泳インストラクターというより、近代国家にふさわしい身体を鍛え上げようとする熱意を体現する存在という意味合いが強かったように思います。
あなたもまた、頭で処理する情報や知識よりも、そうした身体で直接伝わってくる生きた学びをこそ少なからず求めていくことになるでしょう。
今週のふたご座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
はらわたの望み
今週のふたご座は、「内臓感覚の言葉に頼る」ということを実際に肌で感じていこうとするような星回り。
AIと人間の違いということを一言で言い表せば、心と身体の混合体としての「こころ」のありなしということになってくるかと思いますが、一方で現代人にそういう意味での「こころ」の動きを感じられなくなってきた要因として、ますます身の周りから減りつつある自然や自然体験の圧倒的な少なさがあげられるのではないでしょうか。
解剖学者の三木成夫の言い方を借りれば、自然との関わりは、大抵の場合、まず目から入ってくる視覚的情報から始まります。ただし、自然と関わる際、人間にはそうした「体壁系」とは別に、「肉体の奥深くから、心の声が起こる」ような仕方で「内臓系」からの反応も起こるのだとか。
あなたもまた、あたまで考えたことより、そうして内なる小宇宙の波にしたがっていくことができるかどうかがテーマとなっていきそうです。
今週のかに座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
美しい白痴へ
今週のかに座は、「素足」という行為の中に季節の手触りと自身の輪郭とを感じとっていこうとするような星回り。
『家にゐて素足愉しむ日なりけり』(鈴木しげを)という句のごとし。
昔の日本の住まいというのは、畳、板の間、そして土間といった異なる素材の床を持つ解放的な構造でした。だから「素足になる」というのも、単に「快適さ」みたいな次元を通り越して、もっとごく当たり前の日常における自然と身体との欠かせない接点であり、もっと言えば生活の礎に「素足の感覚」があったのではないでしょうか。
あなたもまた、外界の緊張や面倒なだけの人付き合いを一時的にキャンセルして、自分の身体と空間との関係を回復するような時間を確保していくといいでしょう。
今週のしし座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
天の道具になるということ
今週のしし座は、一見するとバカげた、しかし純粋かつ根本的な問いに改めて立ち返っていこうとするような星回り。
『ファーブル昆虫記』と言えば、1922年にはじめて邦訳されて以降、何度も訳者を変えて出版されては日本人に愛され続けてきた名著中の名著。しかし、同時代人のダーウィンに「比類なき観察者」と称賛されつつも、しかし進化論を認めず、正規の学者へのルートもたどらなかったために、本国のフランスでは傍流に甘んじなければならなかったのだとか。
ファーブルの魅力は昆虫に関する記述だけでなく、その間に挿入されているみずからの人生への回想や感想にも独特の味わいがあるのです。
あなたもまた、少しでもファーブルを見習って改めてみずからの「初心」を大切にしていきたいところです。
今週のおとめ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
頼りない人間だからこそ
今週のおとめ座は、自身の内部で何かが決定的に跳ね返っていく様を実感していくような星回り。
『羽抜鳥卒然として駆けりけり』(高浜虚子)という句のごとし。
この句はどこかで諦めていた弱弱しい存在の中に、ふとした拍子に、真逆のベクトルに向いた精神がふたたび疼きだした刹那の光景を描いたものであり、作者はリアリズムの中にそうした「精神の跳ね返り」というポエジー(詩的力学)を静かに、しかし波打つように宿らせてみせたのです。
あなたもまた、自身に生への執着がよみがえっていく瞬間を身をもって経験していくことになるかも知れません。
今週のてんびん座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
内発性を邪魔しない
今週のてんびん座は、脆弱で頼りなげでも、それでも気持ちよく生きていけるような自己であらんとしていくような星回り。
なぜ人はみずから自滅の道を歩んでいくのかということを、自身にひきつけて考えてみると、往々にしてその根底には自己への過信があり、もっと言えば、誤ったセルフイメージへの固執があるのではないでしょうか。
ただ、ここでセルフイメージと言っているのは、「個性」や「キャラ」というよりも、もっと根本的な自己の在り方のようなものなのです。
あなたもまた、「通気性のよい自己」をもって自身が暮らしている様子について、あれこれと想像を膨らませたり、実際に試してみたりするといいでしょう。
今週のさそり座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
森とか、滝とか、山とかさ
今週のさそり座は、確かな強度と不可逆性をもった出来事がひそかに刻まれていくような星回り。
『くらき滝茅の輪の奥に落ちにけり』(田中裕明)という句のごとし。
「茅の輪」は六月末日の夏越の祓(なごしのはらえ)に使われる大きな草の輪で、人々はこれをくぐって身を清め、災厄を祓います。この輪は単なる儀式の道具ではなく、俗なる世界と清らかなる領域とのあいだに張られた結界であり、したがってこの「奥」にあるものは日常世界には存在しない別の次元に属する何かとして立ち現れるのです。
あなたもまた、表面的には穏やかに推移したとしても、その奥の水面下においては、深い精神の動きが起こっていくでしょう。
今週のいて座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
どこを向いて言い返すのか問題
今週のいて座は、慣れだけで口にされる言葉をビジョンで打ち返していくような星回り。
「(東京は)五十人くらいでいいんじゃないですか」という、作家の深沢七郎の発言のごとし。
国連の出した報告書など見ると、2050年には世界人口は97億人へいたり、大増加していく見込みだそうですが、日本をはじめ少子高齢化に陥っている先進国などでは、今後人口の減少を経験する国がますます増えていくのだそうです。つまり、今後の人類のキーワードは、完全に「成長」「発展」から、「限界」「衰退」ないし「滅亡」「再構築」へと切り替わりつつあるのでしょう。
あなたもまた、深沢くらい頓智をきかせてこれからの未来を語っていきたいところです。
今週のやぎ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
最後の最後で自身を支えてくれるもの
今週のやぎ座は、「罪を意識しないまま飛んでいく人間」という存在を自身の中に垣間見ていくような星回り。
『人殺すわれかも知らず飛ぶ蛍』(前田普羅)という句のごとし。
大正2年(1913)、作者29歳の頃の作。自己の内奥に潜む破壊性と、それを十分に認識も把握もできないという強い不安、さらにそれが「蛍」という儚い存在と結びつくことで、現代にも通じるような戦慄が宿る一句です。
あなたもまた、知らず知らずのうちに自身が属する社会に渦巻く心情を個人的な心情とない交ぜにしていくようなところが出てきやすいでしょう。
今週のみずがめ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
お前は知らんのか
今週のみずがめ座は、合理的な説明が不可能な領域を、みずからの世界観の中に取り入れていこうとするような星回り。
明治の終わりに、岩手県遠野地方に伝わる伝承が聞き書き形式でまとめられた『遠野物語』には、古い神々が人びとの暮らしのなかでいかに残っていたのかが伝えられています。
そこでは神々は「里の神」「家の神」「山の神」に分類され、特に「山の神」は出産を司ったり、豊かさとも結びつくありがたい神さまである一方で、下手をすると祟られて命を取られるような恐ろしい怪物でもあるような、きわめて両義的な存在だったようです。
あなたもまた、合理的な説明を超えたところにあるような不可能領域をどれだけみずからの日常や人生へと持ち込んでいけるかが問われていくことでしょう。
今週のうお座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
死と隣り合わせに生きるということ
今週のうお座は、生きづらい時代を歩んでいくための詩的な哲学を静かに掲げていくような星回り。
『感情は生きをる証青嵐』(大元祐子)という句のごとし。
掲句において最も印象的なのは、何と言っても「あかし/あおあらし」という美しい音の呼応でしょう。この音韻の重なりは、内容上の照応をより強調し、「感情」という目に見えないものと、「青嵐」という外で現に起きている自然現象とを一致させることで、私の存在がこの世界のなかに組み込まれているという存在の肯定を、静かに、しかし確かに宣言しているように感じます。
あなたもまた、肉体や意識の境界線を時に激しくかき乱してくるような風を、感情の揺らぎを、逆に「生の証し」として感じとっていきたいところです。
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