isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
予測不能さを逆手にとる
今週のおひつじ座は、自分が身を置く戦闘の最前線で小さくても勝利を積み重ねていこうとするような星回り。
現代社会の特徴を、地球環境から親子・友人関係まで、<確か(solid)なもの>が何一つない「液状化」状態にあると喝破したジグムント・バウマンは、リキッド・モダニティを読みとく——液状化した現代世界からの44通の手紙』のなかで、前世紀の全体主義体制の出現やその自壊にしろ今世紀のリーマンショック(経済大地震)にしろ、事前にそれを予測することは誰もできなかっただろうと書いています。
結局、いくら専門家やAIを通して、確からしい予測シナリオを得たとしても、私たちは未来を完璧に「予言」することはできず、できるとすれば、共に協力しあって未来を望む方向に向け、望ましくない方向を避ける道しかない。
あなたもまた、「予言」に熱中する代わりに、具体的に誰とどこに向かってに手を取り合っていくべきかに集中していくべし。
今週のおうし座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
ロールモデルの刷新
今週のおうし座は、おのずと今の自分が目指しているところのものが鮮明になっていくような星回り。
『遠ければ女人とおもふ桐の花』(田中裕明)という句のごとし。
この句は冒頭に「遠ければ」とありますので、「近く」で見ているのではなく、「遠く」から眺めたときに、何かが立ち現われつつあることが分かります。それは物理的な距離を示すと同時に、心理的・感情的な距離をも暗示しており、その距離によって、実体が幻想へと転じていくのです。
あなたもまた、あこがれと現実のあわいで大いに揺れ、両者を往復するように鑑賞していくといいでしょう。
今週のふたご座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
しぶとく生き太郎
今週のふたご座は、精神の次元での遅々たる歩みを、それでも一歩ずつ歩幅を確かめるように味わっていこうとするような星回り。
かつて「人間はいまや流行遅れになりはじめた」とうそぶいてみせたエミール・シオランは、生誕こそが、死にまさる真の災厄だという古代人的な発想を通奏低音に、一冊の本を書き上げ、それに直訳すれば「生まれたことの不都合について」という題をつけました。
そこでシオランが提示した人間の営為との向きあい方には、資本主義や民主主義のほころびが明らかになりつつある今こそ、ますますその重要度が増しているように思います。
あなたもまた、おのれが「敗者」であるがゆえに見出すことのできた偶発的なものや無意味なもの、微細なものをこそ、その手に取っていくべし。
今週のかに座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
些細な記憶に紐づいた思いがけない想い
今週のかに座は、二度と戻れない過去の記憶にこそ慰めを感じていくような星回り。
『草笛の鳴るまで父を見上げゐる』(大串章)という句のごとし。
はたして、あのとき父の草笛は鳴ったのか、鳴らなかったのか―。その後の記憶はきれいさっぱり欠落しており、永遠にも感じられたあの無言の間において感じられたことだけが心に残っている。そして、それは作者にとって俗世を離れるつかのまの憩いの場であり、自分だけのユートピア(原義は“どこにもない場所”)なのかもしれません。
あなたもまた、心の奥にそっとしまいこんでいる記憶や親愛の情をそっと開いてみるといいでしょう。
今週のしし座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
開花と養分
今週のしし座は、自身の弱音や傷つきに関するカミングアウトを積極的におこなっていこうとするような星回り。
昨今の世の中では、本人の健康やキャリアだけでなく、病気や障害、妊娠や子育てなどに対しても「自己責任」という言葉が使われようになってきつつあります。
しかし、実際には近代的な価値観が前提としてきた「自分のことは自分でして、誰の手も借りずに生活できる」ような自律的な人間モデルがあたりまえに成立するのは、長い人生のなかできわめて限られた時期だけにすぎないのではないでしょうか。
あなたもまた、自分が何者かが疑わしくなったときは、いつだって特別な他者の声に頼っていいのだと、おのれに言い聞かせていくべし。
今週のおとめ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
不安の光景
今週のおとめ座は、「かくありたかった自分」と「そうはなれなかった現実」のはざまで誓いの痕跡をたどっていこうとするような星回り。
『黴(かび)の書に占魚不換酒の印存す』(上村占魚)という句のごとし。
この句の魅力は「書物を愛したい」という理想と信条、「酒をやめられない」という人間的弱さと得体の知れない衝動のあいだで揺れる作者の姿を静かに、しかく深く描いている点であり、それを過剰な感傷なしに「黴」と「印」という対比だけで語ってみせることで、かえって普遍性を宿しているのだと言えます。
あなたもまた、一冊の書を前にみずからの理想と現実を重ねていくことになるかも知れません。
今週のてんびん座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
進化に飽きた怪獣
今週のてんびん座は、自分自身に言い訳するのを思いきってやめていこうとするような星回り。
うつ病はもはや現代人なら誰しもがかかりうる国民病と言えるほどに浸透し、また身近なものになってきましたが、一方で、いまだに「本人の努力不足」や「精神力の弱さ」と関係しているのではないかという声が世間ではまだまだ強く大きいように感じられます。
自身もまた長年にわたって躁鬱に苦しんできた経験をもつ作家の坂口恭平は、躁鬱にかかっている人間の扱いに関して、「なんなら、別の生き物だと思って」ほしいと述べた上で、例えば、「躁鬱人(坂口の造語)」にとっての「飽き」は、非躁鬱人のそれとまるで違うのだと言います。
あなたもまた、「飽きた」と自分の口から言えることをひとつ技術だと思って、どうせなら名人芸を目指してみるといいでしょう。
今週のさそり座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
感覚のスパーク
今週のさそり座は、「宇宙が日常に宿る」という逆説を体感していくような星回り。
『レモンスカッシュ飲めばさはさは銀河鳴る』(仙田洋子)という句のごとし。
掲句では「レモンスカッシュを飲む」という行為が、突然「銀河鳴る」という宇宙的なイメージにつながる飛躍をみせ、読者はそこで思わず息を呑むはず。ここで起きているのは、一種の感覚のスパークであり、視覚や味覚の刺激が、聴覚や嗅覚、さらに宇宙的想像力をも誘発したのです。
あなたもまた、微細な日常感覚こそが宇宙的想像力の震源地なのだということを、改めて痛感していくことになるでしょう。
今週のいて座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
おのずと道ができていく
今週のいて座は、「精神の星座」ができあがっていくさまを、ただただ待っていこうとするような星回り。
心理療法家の河合隼雄の京都大学退官記念講演「コンステレーション」には、河合が心理療法家としての資格をとったユング研究所の先生であったC・A・マイヤーについて興味深いエピソードが述べられています。
一般に心理療法を実施するということは、時には忠告を与え、時には来られた人の気持ちをちゃんと反射してあげたり、行動や事態の意味を解釈してあげたり、いろんな仕事をしている訳ですが、このマイヤーという人はより特別なことをやっているのだと。彼に何をしているのかとたずねると、「(クライアントの自己実現のプロセスを)コンステレートするんだ」という言葉が返ってきたのだそうです。
あなたもまた、できるだけ意味のありそうなことは何もせず、まずは何かが語り始めるのをじっと待つことから始めてみるべし。
今週のやぎ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
それは妖精さんの仕業です
今週のやぎ座は、決して解き明かせない謎を、少なくとも一つは確保していこうとするような星回り。
『就中(なかんずく)醜き夏の草はこれ』(高浜虚子)という句のごとし。
たとえば、「神」であれ「無意識」であれ「現存在」であれ「神社」であれ、その中心が語りえず、謎でしかない超越諭的な存在である限りにおいて、すなわち、何らかのかたちで隠蔽されているからこそ、私たちはその周縁に豊かな楽園や幻想の花々を見ることができるのではないでしょうか。
あなたもまた、「そこに何かがある」と思えるような空虚で誘惑的な<謎>を追い求めていくべし。
今週のみずがめ座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
エネルギーを泳がせる
今週のみずがめ座は、ここではないどこかへ連れ去られつつ、きちんと帰ってくるためのフックを仕込んでいこうとするような星回り。
哲学者であり近年は小説も発表している千葉雅也は、「それぞれの「書けてしまいかた」について」という講義録のなかで、書くことや制作することをめぐって、いかに「書かないで書く」ということが実践できるかどうか大事なのだという話をしています。
つまり、書き手なりアーティストとしていい作品をつくろうとすると、どうしても何らかのスタイルをがんばって確立するぞという構えになっていく訳ですが、そうではなくてもっと自然と「できてしまうもの」にしていこうじゃないか、と。
あなたもまた、日々の情報発信や作品づくりにおいて、そうした自身の身の内の何かに連れていかれる感覚を自分なりに深めてみるといいでしょう。
今週のうお座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
危機を転機に転じるために
今週のうお座は、現在の自分への違和感と過去への回帰願望が同居していくような星回り。
『江戸じまぬきのふしたはし更衣(ころもがえ)』(小林一茶)という句のごとし。作者が45歳ころの作。
「きのふ(過去)が慕わしい(なつかしい)」と言っているわけですが、そこにはかつての純朴な自分、豊かな自然とそこで過ごした幼い日々、貧しさと共にあったが澄んだ時間などが含まれていたはず。作者は年を重ねるごとにしばしば郷里への複雑な想いを詠んでいましたが、この句にもそうした哀感がただよっています。
あなたもまた、自己の内面を深く見つめて、そこにある些細な違和感や恋しさをしずかに受けいれていくことがテーマとなっていくでしょう。
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