isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
美的なものと結びつけ
今週のおひつじ座は、貴族的精神の火を起こし、じわじわと広げていこうとするような星回り。
現代は大衆社会と言われますが、1930年に刊行された『大衆の反逆』において、著者のオルテガはこの大衆を「(人類史が生んだ)甘やかされた子ども」と呼び、「多数派であることに安住し、自分のことしか考えない傲慢な人」と定義しました。
オルテガは大衆やその運命としてのポピュリズムについて、近代的個人の意識のうちに潜んでいるモンスターであり、そうした大衆気質は今日では誰の中にも存在するのだと喝破した上で、そこから脱け出すことの大切さを説いたのです。
あなたもまた、まず自分のなかに「いかなる人間をも自分に優る者とは見なさない習慣」がついてないか、よくよく観察してみるといいかも知れません。
今週のおうし座の運勢
最後の手段はあれだ
今週のおうし座は、転んじゃいけないところであえて転んでみようか思案していくような星回り。
『憲兵の前で滑つて転んぢやつた』(渡邉白泉)という句のごとし。
掲句ではどこかユーモラスな口語調で詠まれていますが、逆にそのユーモラスさこそが、当時、憲兵の前ではうっかり滑って転ぶことさえ許されないような、強圧的な雰囲気がどれだけ重苦しく世間の空気を支配していたのかを強調しているように感じられます。
あなたもまた、そうした振る舞いを支えるだけの反骨性がここに来て一段と強まっていくことでしょう。
今週のふたご座の運勢
夢路であそべ
今週のふたご座は、「えらい事を考えようと思って寝ている」生活を実践していこうとするような星回り。
生活するためには何らかの職につかなければなりませんが、かと言ってあんまり無理をして職にかじりついているようなのは、そうそう長くは続かないもの。
ましてや、小説であれ俳句であれ絵であれ音楽であれ、自分自身のための愉しみを別に持っている身であれば、どこかで出世や見栄には見切りをつけて、世間の目を逃れるための「隠れみの」を用意する算段をつけなければなりません。
あなたもまた、何をしてもよい自由で暇な時間を工面していくことが一つのテーマとなっていくでしょう。
今週のかに座の運勢
風に貫かれる
今週のかに座は、風と共に口の中の内臓の奥までいったん言葉を飲み込んでいくような星回り。
『秋立やあつたら口へ風の吹(ふく)』(小林一茶)という句のごとし。芭蕉に対する尊敬や憧れに妬みや怒りの混じった複雑な思いを胸の内に感じつつ、そんな相手のくちびるを寒からしめたのと同じ秋風が、今年もようやく吹きはじめた。
この句は多作で知られ、日ごろから口数も多かった作者の、自分自身への戒めの一句だったのかも知れません。
あなたもまた、自身の腹を圧力釜にでも見立ててじっくりと自身の言葉や思いがすっかり変質してしまうまで煮込んでいきたいところです。
今週のしし座の運勢
復讐するな
今週のしし座は、みずからの苦しみの輪郭を何がしか言葉にして訴えかけていこうとするような星回り。
およそ100年前の関東大震災の直後に、治安警察法に基づく「予防検束」の名目で、内縁の夫である朴烈とともに検挙され、天皇制を否定したことで大逆罪で起訴され、有罪となり、その後恩赦が出るもそれを破り捨て、たった23歳の若さで自死した運動家・金子文子。
彼女は無戸籍児として生まれ、教育の代わりに壮絶な虐待を受けて育ち、自殺を考えるほど追い詰められたが、16歳の時に日本統治下の朝鮮で起こった独立運動を目撃し「私にすら権力への叛逆気分が起こり他人事と思えぬほどの感激が胸に湧く」と述べており、それが彼女をアナキストにさせた原動力となっていたのかも知れません。
あなたもまた、みずからの境遇と重ね、深い共感と愛情を抱けるような相手や対象に猛烈に惹きつけられていきやすいでしょう。
今週のおとめ座の運勢
ネゴるぞ
今週のおとめ座は、言葉の古い使い方を新しいそれへと向け変えていくような星回り。
『紙飛行機になる八月のカレンダー』(島津優人)という句のごとし。2013年の俳句甲子園の優秀作より。戦後日本において「八月」と言えば、それはかつての悲惨な戦争体験とほとんど無条件に結びつけられてきました。
ところが、作者にとって「八月」とはあくまで夏休みの季節であり、掲句も過ぎ行く青春の淋しさについて詠んだものとして、出場した高校生たちに読み取られたのだといいます。
あなたもまた、過去の世代の人たちの祈りをいかに未来へ向けて、自分の手で届け直していけるかということに、おのずと引き寄せられていくはずです。
今週のてんびん座の運勢
眼を光らせろ
今週のてんびん座は、自分を閉じるのではなく開いていこうとするような星回り。
パリに生まれた詩人ボードレールは、匿名の人間として群衆のなかをひとり、ぶらぶら歩きする愉しみを「群衆に沐浴(ゆあみ)する」と表現しました。
あまり意味のあることばかりしていると、移ろいやすいもの、傷つきやすいもの、滅びやすいものが眼に入らなくなるという意味で、それしかできないというのは無能力の証なのかも知れません。
あなたもまた、街を無目的にぶらぶら歩いて、その道すがら、未知のものの感触に自分を委ねてみるといいでしょう。
今週のさそり座の運勢
白痴だ
今週のさそり座は、大人物になったつもりで目の前の出来事を平然と受け流していくような星回り。
『物の本西瓜の汁をこぼしたる』(高浜虚子)という句のごとし。「西瓜(すいか)」を食べながら本を読んでいたら、ついつい赤い果汁がその本に落ちてしまったのだという。
とはいえ、「物の本」と言うくらいですから、そんなに高価でも高尚なものでもなく、気軽に読める雑誌のような本だったのかも知れません。そして、当の作者自身もちょっと手ぬぐいで拭いたくらいで、何事もなかったかのように本を読み続けたのではないでしょうか。
あなたもまた、これくらいの大らかな気構えで横たわっていきたいものです。
今週のいて座の運勢
背面で交われ
今週のいて座は、「知性」という概念をときほぐしていこうとするような星回り。
『タコの心身問題―頭足類から考える意識の起源―』を書いたピーター・ゴドフリー=スミスは、タコとヒトが示す知性は互いによく似てはいるが、それは「他人のそら似」以上のものではなく、進化生物学的には「相同」ではなく、「相似」的類似性と呼ばれるものに相当するのだと言います。
すなわち、昆虫の翅(はね)と鳥の翼の類似性のようなもので、起源が違うもの同士が図らずも似たような形や機能にたどり着いたというだけで、互いに無縁なものであると。
あなたもまた、これまで「特に響くものがない」などと怠慢な言い方で切り捨ててきた相手や対象の中に、改めて乞うべきものや見るべきものを見出していくべし。
今週のやぎ座の運勢
素直になれ
今週のやぎ座は、ここしばらく密かに感じていたことを思いきり全身で表現していこうとするような星回り。
『吊橋や百歩の宙(ちゅう)の秋の風』(水原秋櫻子)という句のごとし。
「百歩の宙」という表現は、まさにそんなこの世界でいつの間にかひとりになってしまったようでもあれば、地上にはじめて降り立った時のようでもあるような宇宙的孤独の“感じ”を、重くなることなくあくまで軽やかに言い表しているように感じます。
あなたもまた、いくらなかったことにしようとしても消すことのできなかった実感や感覚が、ここにきて一気に膨張していきやすいでしょう。
今週のみずがめ座の運勢
基本に戻れ
今週のみずがめ座は、人間のもつ想起的な記憶(思い出)の重要性を再評価していこうとするような星回り。
15~6世紀イタリアに生きたダ・ヴィンチは膨大な手記を遺しており、そこからはスケッチや絵画からだけではうかがい知れない彼の思想や主張が肉声をともない聞こえてくるかのようです。例えば、記憶にかかわる断章は次のような一文から始まります(『レオナルド・ダ・ヴィンチ』)。
「人々が時の流れのあまりにすみやかなことに罪を着せて、時の流れ去るのを嘆くのは見当違いだ。」
あなたもまた、内容を十分練らないままに主張を述べたり、早々に評価されようとして躍起になるのではなく、改めて微細な観察の手間や工夫を凝らしていくことで、五感を貫く根源的な「共通感覚」を活性化させる習慣をつけていきたいところです。
今週のうお座の運勢
おぼつかない足取りでいけ
今週のうお座は、いつの間にか内面化されていた排除の条件がおのずと溶けていくような星回り。
『狂院をめぐりて暗き盆踊り』(西東三鬼)という句のごとし。
フーコーは『気の歴史―古典主義時代における―』の中で、近代に誕生した精神医学によって精神病棟に閉じ込められるようになった狭義の“狂人”以外にも、いまも現に社会は「周縁的存在」を排除し続けており、そうした人びとは4つに分類されると述べています。
あなたもまた、まずは自身がこれらのどれに当てはまるのか、また周囲にいる人間がもれなくこのいずれかに当てはまるのではないかと、改めて自問してみるといいでしょう。
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