「サムシング センスフル」は、isutaが見つけた“センスの光るモノ”をシェアするシリーズ。
想いのこもったコンセプト、こだわりの詰まった機能性、ひねりの効いたデザインなど、どこか“センスフル”な要素を感じるプロダクトを、ひとつずつご紹介していきます。
TOUMEIの「Lay S size」
福岡のガラスウェアブランド「TOUMEI(トウメイ)」の「Lay」は、廃棄予定のガラスをアップサイクルして製造されたアイテム。
シンプルな円柱の両サイドに羽のような装飾がついた、チャーミングなデザインのフラワーベースです。
サイズはS(税込8910円)とL(税込1万3750円)の2種類展開。写真に写っているのは、直径70mm×高さ120mmのSサイズです。
clear/green/light blue/navy/redといった5色のカラバリは、それぞれ、片側の装飾の色を指しています。
全部が均一に色づいているわけではなく、ちょっとまだらな感じもハンドメイドならでは。
廃材を無駄にしない、アップサイクルで作るフラワーベース
「Lay」の最大の特徴は、やっぱり“廃棄されるはずだったガラス”が原料に使われているところ。
TOUMEIの工房では、照明などの製作時に「窓板ガラス」を使用しているそうで、大きな板ガラスからパーツを切り出すと、どうしてもたくさんの端材が出るんだとか。
傷ついてしまった窓板ガラスも含め、使えない部分がゴミになるのは避けたい…という思いから、原料として溶かして使ってみる発想に至ったといいます。
淡く緑色に色づいているのは、窓板ガラスそのものに着色されたものがそのまま生かされているためです。
サイダーみたいな見た目には、窓板ガラスならではの理由が
吹きガラスの用途が想定されていない窓板ガラスは、普段TOUMEIで使用している原料よりも硬いうえに冷めるのも早く、扱うには少しクセがあるのだそう。
さらには、溶かすと不純物が発生しやすいといったデメリットもあるんです。
それを目立たなくするために取る“気泡を入れる”という手法を、ここではあえて大胆に取り入れることに。まるでサイダーのような、ぷくぷくした泡たっぷりのデザインに仕上がったといいます。
販売は不定期だから、タイミングを逃さずに
TOUMEIの他の花器よりも口が大きく開いた「Lay」は、花束をどさっと生けるのにもうってつけ。花瓶としてではなく、ペンやブラシ立てなどの小物入れとしても重宝しそうです。
“原料となる廃材が溜まったら製作する”というサイクルの都合から、販売は不定期。欲しいと思ったタイミングで在庫があれば、迷わずゲットしましょう。
About「TOUMEI(トウメイ)」
2016年にガラス作家の髙橋漠さんと和田朋子さんが立ち上げた、福岡・宗像(むなかた)を拠点とするガラスウェアブランド。
日常使いできる花器やグラス、照明などを、ひとつひとつハンドメイドで製作しています。
ガラス製品のほとんどは、中心が空洞になっている竿にガラスを巻き取って空気を吹き込み、手早く成形して竿から外す、“宙吹き”という技法で製作。また、福岡で約100年にわたり受け継がれてきた“色ガラス”の技術をもとにした、独自の調合による発色も魅力の1つです。
工房で丁寧に作り上げられたプロダクトの数々は、どれも手仕事ならではの温かさと、透明なガラスの持つ涼やかさを兼ね備えたものばかり。
中には廃棄のガラスをアップサイクルしたものや、花器の写真を大胆にプリントしたトートバッグなど、ユニークな製品もラインアップしています。
商品は公式オンラインストアの他、全国のセレクトショップなどで販売中。さらに年1〜2回ほど宗像のスタジオにて開催される、お得なガレージセールも見逃せません。