isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2023年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
無難な処理を選ばない
今週のおひつじ座は、おかしいのは自分ではなくて、社会の方なのだと、改めて冷静になっていこうとするような星回り。
『テーブルに七味散りをりかき氷』(小野あらた)という句のごとし。
テーブルの上には、前の客がうどんに振ったらしき七味の残がいが散ったまま。俳句に詠まれるモチーフの取り合わせとしては、七味とかき氷というのは意表をついているし、どこかぞんざいな店の雰囲気も伝わってきて面白いが、よく考えると作者の七味への執着はどこか異常に感じられて、おかしい。
あなたもまた、自分を知らず知らずのうちに無感覚/無思考へと促していくような流れに歯止めをかけていくべし。
今週のおうし座の運勢
恬淡とした至福の追求
今週のおうし座は、豊かさの感覚を享受するのに不必要な、一切の夾雑物(きょうざつぶつ)を排除していこうとするような星回り。
『孤独のグルメ』の主人公・井之頭五郎は、輸入雑貨の仕入れや販売の仕事をしていて、大抵は客先に出向いた先で午前の打ち合わせを終え、街へ踏み出したタイミングで発せられる「腹が減った」という独り言を合図に、彼の「食べる瞑想」は始まっていきます。
「今日の一品」をあたかも「人生最後の食事」のようなテンションで選びに選び、一切の夾雑物を排除して、体内に取り込んでいく。しかも、人里離れた非日常でそれをやるのではなく、日常のただ中にこそ、至福を打ち込んでいく。ここにおいて、『孤独のグルメ』の美学は際立っていくのではないでしょうか。
あなたもまた、世間や他人が何と言おうと、自分自身の思い描いた至福に近づいていこうとするような星回り。
今週のふたご座の運勢
ふと私に話しかける誰かがいる
今週のふたご座は、言葉にならない思いときちんと向きあっていこうとするような星回り。
『一瞬にしてみな遺品雲の峰』(櫂未知子)という句のごとし。掲句は作者が母を亡くした際の作。「一瞬にしてみな遺品」という大胆な歌い出しを、「雲の峰」というとても大きな季語で見事に昇華してみせています。
逆に言えば、母の死という巨大な現実と闘うには、「雲の峰」くらいこちらを圧倒し、思わず背筋が伸びるような季語でなければならなかった訳で、自然と人間というのはときにこういう仕方で共鳴するのだな、と教えてもらったような気がします。
あなたもまた、自分が心の奥底で湛えている、言葉にならない思いに見合うような自然と向きあっていくべし。
今週のかに座の運勢
だんだん自由になっていく
今週のかに座は、みずからの成功よりも挫折をこそ熱をもって語っていこうとするような星回り。
昭和を代表する日本画家の一人で、特に戦後に入って風景画の分野では国民的画家とされた東山魁夷は、描く人であると同時に、書く人でもありました。
その精神的自伝といってもよい『風景との対話』のなかで、そうした自分の進むべき道を照らし出したのは、ある時期に陥った一種のスランプ体験だったのだと書いています。それは、自己分析というより、みずからの生き方の深部に踏み込んでいったと表現した方が妥当でしょう。
あなたもまた、普段なら黙してしまう内容をこそ語っていくべし。
今週のしし座の運勢
時には昔の話を
今週のしし座は、自身がこれまでため込んできた哀歓を見つめ直していこうとするような星回り。
『涼風の曲りくねつて来たりけり』(小林一茶)という句のごとし。
わたしたちの人生には、時おりどうしてそんな結果になってしまったのか、どうにも説明しようのない出来事が起き、それにわたしたちは傷つき、振り回され、抗っては余計に足をとられていくうち、自分の内側に悲しさをため込んでいくもの。その意味で、作者の俳人としての来歴はそうした悲しさに、背中を押されて続いてきたのだとも言えます。
あなたもまた、たまにはとことん悲しくなっていくべし。
今週のおとめ座の運勢
自分自身との折り合いをめぐって
今週のおとめ座は、何だかよく分からないものに憑りつかれてきた自身の運命について、そっと手で探っていくような星回り。
生涯を数多の旅に生きた江戸時代の俳聖・松尾芭蕉の遺稿から旅の記をとりあげ、死後に刊行された『笈の小文』は、その冒頭から混迷の中に光明を見出していくためのドラマが満ちており、読む者に切々と訴えかけてくる独特の迫力があります。
芭蕉ははじめから俳諧師を目指していた訳ではなく、侍として出世することを願い、また、仏道に精神の充足を求めたが結局は俳諧が妨げになり、どちらにもなり切れなかった。けれど、芭蕉はこの旅を通して俳諧を捨てきれないことをやっと受けいれ、俳諧に選ばれたのだという結論に達したのです。
あなたもまた、芭蕉ほどいのちがけの旅をすることは難しくとも、それくらいギリギリのところで「徒手空拳の戦い」を展開していきたいところです。
今週のてんびん座の運勢
彼らの後押しを受ける
今週のてんびん座は、記憶の彼方から覗き込んでくるまなざしと視線を合わせていくような星回り。
『蝉しぐれ届かぬ眼窩の奥の奥』(宇多喜代子)という句のごとし。前書きに、「写真集『被爆』五句」とあるうちの一句。終戦時、作者は10歳でした。ふいに脳裏をよぎる古い記憶が次々と浮かんできては、手の届かぬ彼方へと再び消えていったのかも知れません。
こうした体験のことを、20世紀フランスのプルーストは「非意志的想起」と呼びましたが、それは今ここの瞬間に起きている「真の生」に、初めて相対することを意味していました。すべて過去と現在をまたいで、“そこ”にありうるものなのだ。そのときこそは、「われわれ」は超越的な時間の中に溶け合えるのだ、とプルーストなら続けたことでしょう。
あなたもまた、みずからが溶け合うことを欲している「われわれ」の痕跡へと迫っていくべし。
今週のさそり座の運勢
島影から大陸をまなざす
今週のさそり座は、人間からの退散&自然への接近をはかっていこうとするような星回り。
ここのところ突発的な自然災害だったり、AIの著しい発達だったりと、ヒューマン(社会)とノンヒューマン(自然)との緊張関係が、改めて顕在化しているような感じがありますが、こうした状況下において私たちは自然といかに向き合っていけばいいのでしょうか。
例えば、それにはどこまでも社会に適応した“いい人”をやめること、より積極的にはある種の“悪い人”になるというものがあります。宗教学者の中沢新一いわく、「悪」というのは、本来むき出しの自然、ぜんぜん人間の力ではどうにもならない恐るべきパワーの世界に接近して、そこに踏み込んでいく行為のことを言うのだそうです。
あなたもまた、残酷さだったり、躊躇のなさだったりといった非人間的な領域にこそ身を潜めていきたいところです。
今週のいて座の運勢
別の何かに開かれていく
今週のいて座は、自分の不完全さに対してメタ認知をかましていこうとするような星回り。
『蠛蠓(まくなぎ)の阿鼻叫喚をふりかぶる』(西東三鬼)という句のごとし。作者は自句自解の中で「生命を持つものの大叫喚が聞こえないのは人間の耳が不完全だからだ」と書いていましたが、確かに私たちはしばしば自分が不完全な存在であることをすっかり忘れてしまうがゆえに、相手の気持ちや存在自体をないがしろにするようなことを平気で言ってしまう。
その意味で、ものすごい形相とともに「阿鼻叫喚をふりかぶ」ったのであろう作者は、そうした咄嗟にとった動作を通して、逆説的に自分がまだ狂いきっていないことに気が付いたのでしょう。なんだ、自分だってこのちっぽけな羽虫のようなものじゃないかと。
あなたもまた、それくらいの勢いで自分にツッコミを入れてみるといいでしょう。
今週のやぎ座の運勢
ただそこにいるだけでよい場所に立とう
今週のやぎ座は、立派な個人であろうとするより、宇宙的な断片にならんとしていくような星回り。
心理学やカウンセリング、占いなどが世間に“自己実現”を促そうとも、人間はしょせん「断片的な存在」であることから免れえず、私たちができることは、「実に嫉妬深い、恨みがましい、妄執の鬼と化するに終わる」ことだけなのだ、と。そう説いたのは、近代文明が人間生活にもたらす悪影響を一貫して主題として扱ってきたD・H・ロレンス。
では私たちはどうすべきか。例えば『黙示録論』を翻訳した福田恆在は、互いに愛し合っていくためには「(自律性を)個人の外部に―宇宙の有機性そのもののうちに」求めていかなければならないのだと訴えており、それはロレンスの「まず日輪と共に始めよ」という言葉に収斂していきます。
あなたもまた、意地になって個人主義を貫こうとするより、積極的にコスモスの一部としてあろうとしていくべし。
今週のみずがめ座の運勢
Don’t think. FEEL!
今週のみずがめ座は、何だか分からないような、“向こう”からやって来たものにこそ寄り添っていこうとするような星回り。
『流燈や一つにはかにさかのぼる』(飯田蛇笏)という句のごとし。動力もなしに川に流した灯籠が「一つ」だけ流れに逆らって進んでいくなどという光景は本来ありえないこと。作者の迫真の筆致からうかがうと、ちょっとした風のいたらずらや、見間違いのせいでもなければ、単にロマンチックな願いを投影したものなどでもないのでしょう。
意志を得てグングンとさかのぼっていくその動きは、まるで故人の思いが乗り移ったかのようであり、主観と客観のあいだに立ちはだかる壁を、そこだけ取り払ってしまったかのようにも感じられます。
あなたもまた、「何が事実か」よりも「どんな真実に心を開きたいのか」をこそ大切にしていくべし。
今週のうお座の運勢
あえてやめる練習
今週のうお座は、操作の取り消しの感覚を実践的に磨いていこうとするような星回り。
中国哲学を専門とする中島隆博は、哲学者マルクス・ガブリエルとの対談のなかで、量子力学やひも理論に根底にあるような東洋的な発想について次のように喩えています。
「『穴』や『窓』や『器』といった外に開かれたものが出てくる底がある。つまり、物の背景自体は物ではない。このことに気付くと、物と思われるものも物ではない、つまり『無』であることがわかる。」(『全体主義の克服』)
あなたもまた、どうしたら世俗的な決定論だったり、それを基礎づけている近代合理主義的な思考を乗り越えていけるかということが、改めてテーマとなっていくでしょう。
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