10月も下旬に差しかかり、そろそろ秋も終盤。そんな季節のラストスパートは、ゆったり物語の世界に浸ってみませんか?
「何を読んだらいいかわからない!」という方におすすめしたいのが、2022年秋にドラマ化される小説。
普段あまり本を読まない方も、テレビで見たシーンとリンクさせながら、楽しく読めること間違いなしですよ。
今回は、特におすすめしたい小説を4冊ご紹介します。
『祈りのカルテ』知念実希人
純正会医科大学附属病院の研修医・諏訪野良太が、初期臨床研修で様々な科を回る中で、医療現場で起こる謎を解き明かす医療ミステリ。諏訪野は患者たちの心の声に真摯に耳を傾け、彼らの秘めた思いに迫っていく。シリーズ累計20万部突破の感動作!(カドブンより)
患者の心に秘めた謎を解きながら、主人公自身も成長していく心温まるストーリー。医療とミステリーがかけ合わさった、新感覚の作品になっています。
なんと、作者である知念さんは、小説家でありながら医師でもあるんです。そのため、医療現場での描写がとってもリアル。その場にいるような、臨場感を味わうことができますよ。
ドラマ『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』は、10月8日(土)から放送中。『祈りのカルテ』に続いて発売された『祈りのカルテ 再開のストーリー』までが実写化されています。
玉森裕太さんをはじめ、池田エライザさん、矢本悠真など、注目の俳優さんが演じていますよ。
ぜひ、原作となっている小説も読んでみてはいかがでしょうか。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼
死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!(講談社より)
ハラハラドキドキのミステリー小説を読みたい方には、これ!結末が気になりすぎて、一気読みしてしまうから、深夜に読み始めるには注意かも…。
ラストスパートの大どんでん返しには、震えてしまうこと間違いなしです。読み終えた後も、余韻を引きづってしまう作品。
ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』では、主人公である城塚翡翠(じょうずか・ひすい)を清原果耶さんが演じています。
小説の表紙に描かれた翡翠と、ドラマのポスターに映る実写化された翡翠がそっくりなので、ぜひ注目してみてくださいね。
『シャイロックの子供たち』池井戸潤
支店の中に“怪物”がいる——
ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪……!? “たたき上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上らない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮すことの幸福と困難さに迫った傑作ミステリ。(文集文庫 担当編集者より)
『半沢直樹』をはじめ、数々の名作を生み出している池井戸潤さんの著書『シャイロックの子供たち』。
リアルに描かれる人間模様によって、作品にグングン引き込まれ、“働くこと”の大変さを直に感じられる物語。後半にかけてさらに夢中になってしまう展開にも、注目ですよ。
こちらを実写化した作品は、WOWWOWオリジナルドラマになっています。井ノ原快彦さん、西野七瀬さん、加藤シゲアキさんなど、注目キャストで作られる原作の世界観も要チェック。
『早朝始発の殺風景』青崎有吾
青春は気まずさでできた密室だ——。
今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。
始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく——。(集英社 文芸ステーションより)
「青春は気まずさでできた密室だ」というインパクトのあるキャッチコピーが目を引くこちらの作品は、高校生の何気ない日常に潜む謎を解いていく、短編小説です。
親しくないクラスメイトとの始発電車や、なぜか男2人で乗っている観覧車など「たしかにちょっと気まずいな…」と感じる、心理的な密室空間を舞台に物語が展開されていきます。
会話形式で話が進んでいくため、景色の描写に変化はありませんが、テンポよく繰り広げられる物語に、読み入ってしまうこと間違いなし。
伏線回収がしっかりしているから、読み終わったあとのすっきり感も嬉しいポイントですよ。
先ほどご紹介した作品と同様に、こちらもWOWWOWオリジナルドラマ。山田杏奈さんをはじめ、奥平大兼さん、吉川愛さんなどZ世代からの注目度が高い俳優さんが出演しています。
第1話は11月4日(金)放送のため、それまでに小説を読んでおくのもいいかもしれません。
小説の世界に浸っちゃお
魅力的な作品ばかりで、どれを読もうか迷ってしまいますよね。
ドラマとリンクさせながら読むと「文字が映像になる」もしくは「映像が文字になる」おもしろさを味わえそう。
残り少ない秋を、小説を通じて楽しんでみてくださいね。
\ ご紹介した小説はこちら /
『祈りのカルテ』知念実希人
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼
『シャイロックの子供たち』池井戸潤
『早朝始発の殺風景』青崎有吾