isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
逃走的知性を磨く
今週のおひつじ座は、改めて自分が心から拠り所にして従っているものとは何なのかを、問うていくような星回り。
ラ・ボエシの『自発的隷従論』の一節のごとし。彼いわく、自発的隷従の原因は習慣と教育であり、「みずから進んで奴隷にな」っている人というのは、そうすることがあまりに自然となっている。
そのため、もはや従属を従属として意識せず、自分たちこそ「自由」を得ていると思い込み、権威から認められることを名誉とし、権威に近づくことを誇りとすることで「従属を抱き締めている」のだと。
あなたもまた、みずからを権威づけるために「自発的隷従」に陥っていないかどうか再確認していくべし。
今週のおうし座の運勢
無常のリズム
今週のおうし座は、花鳥風月の自然に軸足を移していこうとするような星回り。
『レース着て森の時間をよぎるなり』(長嶺千晶)という句のごとし。「森の時間」とは理性と感覚の変換期間であり、想像力の場であり、無心になることで古ぼけ色褪せていた自分がだんだん新しく色鮮やかになっていく過程でもあるのだろう。
その対極にあるのは、人、人、人で埋めつくされた人物の世界。コンクリートまみれの人工物に囲まれた閉塞空間は、どうしても人間の比重が重くなってしまう。
あなたもまた、猫でも花でも雲でもいい、「モノの延長としての生命」という資本主義的な観念から自身を解き放っていくよう心がけたい。
今週のふたご座の運勢
時代から逃れて
今週のふたご座は、景色や建物の古いほう、古いほうへと進んでいくような星回り。
今では駅の佇まいもモダンに改築されましたが、世田谷代田駅はかつて小田急線いち不遇な駅でした。新宿から見て下北沢の一つ先にも関わらず、急行にも準急にも素通りされ、各駅停車しか止まらない。
しかしそれでも、猥雑でおしゃれで人の声が絶えない下北沢のそばにいるのがつらくなった人が、景色や建物の古いほう、古いほうを選んで歩いていった先に世田谷代田を見つけ、たどり着いたことで救われた、みたいなことは昔からちらほら存在していたのではないでしょうか。
あなたもまた、そうして心が落ち着く先としてのプラットフォームを改めて発見していくことがテーマとなっていきそうです。
今週のかに座の運勢
変わりゆく体感
今週のかに座は、ヤドカリが家を移していくようにみずからを作り変えていこうとするような星回り。
『音の奥より白々と夜の滝』(依田善朗)という句のごとし。もちろん、私たちは生来的にさまざまな感覚を重層的に経験していますし、それらのバランスのなかで感じ取る豊かさや幸福感は何ら特別なことではありません。
しかし、単一の感覚やそれに不随する視点に囚われて、結果的に視野狭窄(しやきょうさく)に陥ってしまうようなことは、現代では特に日常茶飯事なのではないでしょうか。
あなたもまた、固定化されていた身体性に遊びをもたらしていくことで、視点や視野をグッと開いていくことがテーマとなっていきそうです。
今週のしし座の運勢
前向きな芸人たれ
今週のしし座は、「裸足で歩く」ような体験を取り戻していこうとするような星回り。
長年にわたり日本人や日本社会を見てきた写真家のエバレット・ブラウンがつくったダジャレに、「日本人はクツを履いて、退クツ、偏クツ、窮クツになった」というものがあります。
革靴なんかを履いてアスファルトの上を歩くときは、少しでも疲れたくないし、汗もかきたくないから、だんだん股関節を使わずに膝から下だけを前に投げ出すようなってくる。これを横から見ると、身体の軸が後ろ向きになっているんですが、いつの間にか身体だけでなく心の姿勢もまた“後ろ向き”になってしまう。
あなたもまた、“前向き”な心の姿勢をつくりだすべく、まずは自分の足元から見直していくべし。
今週のおとめ座の運勢
力湧きたつ
今週のおとめ座は、変わりゆく自然に身を添わせていこうとするような星回り。
『秋立(たつ)やあつたら口へ風の吹(ふく)』(小林一茶)という句のごとし。
自分自身への戒めの意味でつくった一句なのだと思いますが、できるだけ目の前の自然に即した自分となり、人為を環境とを一体化させていく。そのための試みこそ詩の本質であるという作者なりの詩論としても、掲句は受け止めていくことができるのではないでしょうか。
あなたもまた、涼やかな新風をわが身とわが心に通していくようなつもりで過ごしていくべし。
今週のてんびん座の運勢
まなざしの中に死者を宿す
今週のてんびん座は、人ははじめからキラキラしている星には驚けないのだということに、改めて気が付いていくような星回り。
砂漠の闇の深さのごとし。
ほんとうの闇というものを、現代社会ではもはや普通に体験することが困難になってしまいました。文明の便利さにいったん慣れてしまった者にとっては、これもまたやむを得ないことではある訳ですが、では闇の実感を持てなくなったことで、現代人はいったい何を失ってしまったのでしょうか。
あなたもまた、みずからの心の闇に目を凝らしていくなかで、闇のなかに隠れていた星のかすかな輝きを見つけていくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のさそり座の運勢
競争から降りるための闘い
今週のさそり座は、どこへ向かって何と闘っていくべきか、明らかにしていかんとする星回り。
『台風圏汽車のくろがねひた飛沫』(中島斌雄)という句のごとし。単に「汽車飛沫く」とするのではなく、「汽車のくろがねひた飛沫」ということによって、速度感や緊迫感が増すだけでなく、飛沫きの「白」が色彩的にもより効果的に際立ってくることが分かるはず。
おそらく、こうした「汽車」には、人間の世界をよりよいものにするよう、皆で協力していかんとする集合的な精神が重ねられていたのでしょう。
あなたもまた、時代精神と感応しあっていくことこそがテーマとなっていきそうです。
今週のいて座の運勢
「誠」から「敬」へ
今週のいて座は、それにふさわしい条件をみずからクリアしていこうとするような星回り。
インディアンの首長のごとし。彼らはあくまで平時の権力であり、あくまでみなと一緒に暮らしながら、みなが抱える問題を解決していこうとする存在なのです。
彼らはシャーマンのように自然の原理に支えられることはない代わりに、文明の原理をみずからの拠り所とし、規則や良識にしたがって、集団的な混乱と緊張をいかに解決と平和へと近づけられるかを追求せねばならず、それこそが「政治」ということの根源なのだと言えます。
あなたもまた、誰か何かと戦うためにではなく、不和や争いを解消するためにこそ力をふるっていくべし。
今週のやぎ座の運勢
祭り的な時空間
今週のやぎ座は、実際には見えるはずのないものが見えてしまうような星回り。
『籐椅子に深く座れば見ゆるもの』(星野高士)という句のごとし。「籐椅子」は藤の蔓で編んだ夏向きの椅子で、掲句ではそこに「深く座れば」おのずと見えるものがあるのだと言います。
ここでいう「籐椅子」とは、本来見えるはずのないものが見えてしまうだけの諸条件が整った特別な時空のことを指しているのかも知れません。
あなたもまた、死んだらどうなるんだろうといった、普段は考えることさえとうにやめてしまった周縁的なことがらについて、おのずと意識が向いていきやすいでしょう。
今週のみずがめ座の運勢
親ガチャを超えて
今週のみずがめ座は、訳の分からないものを訳のわからないままに留めていこうとするような星回り。
26歳の若さで病没した19世紀前半のロマン派詩人ジョン・キーツは、近年は「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を初めて使い始めた人物としても知られています。
アイデンティティを持たない詩人は、それゆえにアイデンティティを必死に模索する。それには不確かさや、神秘的なこと、疑惑ある状態の中に留まり続ける能力を必要としますが、キーツはそれをネガティブ・ケイパビリティ(負の能力)と呼んだのです。
あなたもまた、確からしい結論にすぐさま飛びつく代わりに、その手前でまだ何か足りないものがあるという感覚を深めていくべし。
今週のうお座の運勢
ずずん、ビビんと揺らぐ
今週のうお座は、妖気のただよう縁や交わりにすすんで近づいていくような星回り。
『立ち歩く逢魔が時の一葉かな』(中川欣一)という句のごとし。明るいのに暗い感じのする、鬼気迫った怪しさがこめられた一句ですが、描かれたシチュエーションの理解としては『ゲゲゲの鬼太郎』で鬼太郎が妖怪アンテナを立てたときに置き換えてもいいでしょう。
水木しげる然り、うお座の人たち自身どこか得体の知れない妖怪めいたところがあるのですが、あやかしは別のあやかしを引き寄せる性質を持っているのかも知れません。
あなたもまた、何かの拍子でそうした関係性やつながりこそがみずからの実体なのだという感じが強まっていきやすいでしょう。
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